◆10年ぶりキャリアもダブルアップしてきた4人の変わらないハチャメチャさ満開の出世作、ツッコみ無用のユーモアと爽快アクションと絆でゾンビもウイルスもやっつけろ！
前作「ゾンビランド」から10年ぶりの続編、ゾンビコメディの最高峰、こんなに年月を経てまさか続編が見られるとはビックリ。特に前作の知識が無くても大丈夫、人間がゾンビと化した荒廃した世界で生き延びるためにホワイトハウスで暮らしながらサバイバルを続ける４人、ケンカで女性二人が出ていったのをきっかけに新キャラを交えながら更に進化したゾンビと戦っていくロードムービー。
みんな歳をとったり大きくなってはいるが、前作の雰囲気はそのままユーモアたっぷりにクオリティの高い爽快なアクション、大幅に増えたこだわりのゾンビルール、やり過ぎず分かりやすいパロディなど最高に楽しい最高峰B級エンターテインメント作品となっている。
もう冒頭のコロンビアピクチャーズの女神がトーチでゾンビを殴りつけ、MetalicaのMaster of Puppetsが流れるオープニングから最高、テンポも話もぶっ飛んでいて、ツッコミどころは満載だけどバカバカしさの方が勝って何にも考えずに観れて単純に楽しい。ただゾンビ映画なのでR-15指定で、前作以上にグロテスクなシーンやゲロシーンも多めなので、苦手な人や子供に見せるのは注意が必要。
今となっては豪華俳優陣に豪華なスタッフ、俳優陣がみんなブレイク出世してハリウッドを代表するA級になっているのが凄い、その割に前作と変わらずハチャメチャな演技をしてくれるのも嬉しい。特にエマ・ストーンは10年前はギャルだったのに今作では垢抜けて大人の女性になってアカデミー賞女優になっている、こんなB級映画で見られるのは最後かもしれないが、可愛くていちいち表情が豊かでこういう役は映えるのでまた出て欲しい。
ウディ・ハレルソンは親バカぶりと新たなロマンスがあり、ジェシー・アイゼンバーグは早口で多めの台詞のリズムが心地いい、「グランドイリュージョン」コンビは二人とも10年経っても全く変わってないのも凄いが、アビゲイルちゃんがムッチムチになってパワーアップしてたのが一番驚いた（「リトルミスサンシャイン」の頃が懐かしい）。
マディソンをはじめ新キャラたちも個性的で笑わせてくれるし、ダブルタップでは死なない新型ゾンビT-800（ネーミングセンス）など前作から新しい要素もたくさんあるが、やはりホームドラマみたいな4人のチームワークや絆の深まりに感動させられた。
※ここからネタバレ注意
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【（ネタバレ）演出・ラスト・コメント】
「ヴェノム」の監督×「デッドプール」の脚本と今やヒットメーカーのコンビ、タランティーノとロドリゲスっぽさもあるがオタク臭は薄めなのが良い。日本語字幕を通すと面白さは半減しそうな感じもするので、細かいアメリカ英語が分かったらもっと面白いのだろう。
ゾンビをどれだけ爽快にぶっ殺すかが今シリーズの魅力なので、ゾンビがもっとバリエーションがあって強くても良かったかな、結局一番厄介そうだったニンジャゾンビ？はあまり活躍しなかったし。それでも、デカいバギーを回転させながらゾンビを一掃する作戦は良かったし、ZKOTY(＝Zombie Kill of the Year)の受賞者たちの殺しはアイディアに富んでいて、特にピサの斜塔を使ったところは爆笑させられた。
コロンバスとタラハシーのそっくりさんコンビ登場からのルールvs戒律のバトル、ウェズリー・スナイプスに恩赦出したり、ウォーキングデッドをいじったり、ヒッピーにグレイトフル「デッド」だったり、アイスクリームカー登場させたり、小ネタ祭りも楽しませてくれて、タラハシーの親バカが行き過ぎてリトルロックの彼氏がミュージシャンと分かった瞬間ブチギレるところが好き。
ツッコミどころは今回も多めでキリがないが関係なし、そもそもマディソンはあの格好とキャラでどうやって生き延びてきたのか？、武器を持たないユートピアみたいな建物は何で今まで襲撃に合わなかったのか？（花火もやりまくってただろうし）、電力やガソリンや水などのライフラインはなぜ生きているのか？などなど。
おバカなギャルの新キャラ・マディソンを演じたゾーイ・ドゥウィッチは、「バック・トゥー・ザ・フィーチャー」のお母さん役で有名なリー・トンプソンの娘だった、確かに面影がある。。
ラストは、豪快強引に高層タワー屋上から全てのゾンビをなぎ落とすのだが（ダブルタップでは死なないけどこれでは死ぬのか）、盛り上がりどころにしてはややあっさりだった印象。ビル・マーレイが出てこないと思ったらエンドロールで美味しいところを持っていくあたりがさすが、最後までサービス精神ありで大満足。
「これまでの冒険が教えてくれた、何が家かってことを」「みんな一緒なのが家だ！」、ゾンビやらウィルスは怖いけど、人間はなんだかんだ図太く生き残っていけるものなのだ。続編はいくらでもできそうだけど、また10年後ぐらいに同じメンバーで観られたら最高だな、こちらもウイルスに負けないで楽しみにしていよう。
