洋画:サスペンス/ミステリー
◆「トゥルーグリッド」+「ブリムストーン」+「レヴェナント」差別・暴力に対する等身大の女性の復讐劇、自由に羽ばたいて歌い奏でーる鳥の歌、ビリー・ジーンときた 植民地時代のオーストラリア、夫と子供を鬼畜イギリス軍将校に殺され集団陵辱されたアイ…
◆「人は人の上に下に人を造らず、水は上から下へ流れる」大貧民が革命・浮遊できるか?自分の匂いと立ち位置を再確認しつつこの映画にパラサイトされる、今年もポン! カンヌ・パルムドール受賞に続きアカデミー賞・作品賞にまでノミネートされた今作、傑作…
◆仕事人間・三角関係の行き着く所は諸行無常か?人生の最期に人生を問う事は恐ろしい「幕引き」の美学、スコセッシ・マフィア映画の集大成と3人の大御所演技は必見! 1950年〜1970年に実在した殺し屋フランク・アイリッシュマン・シーランの告白本を元に、3…
◆カバンを届けただけなのに・グレタが見えたら終わり、ターミネーター並に執拗なグレたユペール様がサイコう、むちむちはぐれたクロエとビッチですぐれたエリカ様のほぐれた友情にしゃねる イザベル・ユペールとクロエ・グレース・モレッツの共演ということ…
◆「モザイクなしの裏ジョーカー・裏ジブリ映画」、五感に訴えかける北欧の醜くも美しい大人のおとぎ話、誰かが勝手に引いた境界線を嗅ぎ分け超えていく「君は完璧さ」 「ぼくのエリ 200歳の少女」の原作者ヨン・アイビデ・リンドクビストの短編小説をもとに…
◆観ている観客をサンセット・落日させる難解な作品、ハンガリーの歴史を把握しておかないと主人公のうなじを見つめながら黄昏るだけ、兄はいるのか視線は誰のものか? 新しい視点での傑作「サウルの息子」のネメシュ・ラースロー監督の新作、ミステリー調の…
◆自分の中のジョーカーを解放させる劇薬、男が階段を降りるとき時代が彼のダンスに魅了される、狂っているのは自分か世界か?主観で見ると喜劇か客観で見ると悲劇か? 問題作「ジョーカー」、ホアキン・フェニックスの演技はもちろんこと、通常のDC映画とは…
◆ドラえもんのいないのび太とジャイアンの容赦なき行く着く先とは・・犬だけが全てを見ていた・・飼っているのか飼われているのか、現代の支配と服従の構図に牙をむく カンヌ映画祭で主演男優賞(マルチェロ・フォンテ)とパルムドッグ賞(チワワのジョイ)…
◆蜘蛛の巣に絡まないスパイアクション映画007女性版、ミレニアム続編と見るとブラックホールに落ちるので別物として観れば普通に面白いはず・・ 原作「ミレニアム」シリーズ第4作目の映画化、オリジナル版3作・ハリウッド版「ドラゴン・タトゥーの女」…
◆おかえりトリアー、安定のミスター不快感!「倫理が芸術を殺す」偽善的なポリコレへの警鐘と自己弁護を兼ねたブラックコメディ、必見のラスト20分まで耐えられるか? 一部ナチスを容認する過激発言により追放処分を受けたカンヌ映画祭に、7年ぶりにカムバ…
◆人間描写は流石だが期待値は超えられずと誰もが思っている、血は水よりも濃い、愛より血、そして僕は途方に暮れる・・ 妹の結婚式のために故郷のスペインに帰郷した一家の娘が、何者かに誘拐されたことから、次第に露わになる幼なじみや家族との秘密を描い…
◆快楽の国のアリスに誰もが翻弄され続ける”すべらない話”、前衛アートに近い不条理劇に迷い込むも「最初から全部やり直しだ」 「アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティヴ」の4作目、その過激なエロ描写含め先進的すぎる表現が公衆道徳に反すると物議を醸し…
◆"生・性"と"死・私"を繰り返すだけの幻想トリップ、モラトリアム学生たちの自分探しの壮大なる暇つぶし、おっぱいいっぱいモンドリアーン 「アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティヴ」の3作目、「不思議の国のアリス」と「O嬢の物語」の恐るべき邂逅と評…
◆映画内映画のメタ構造、現実と虚構に揺れながら3つの視点から観客も監督となって楽しめる「最も成功した、理解しやすい実験映画」 「アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティヴ」の2作目、麻薬の運び屋をしている主人公が列車のコンパートメントで映画関係…
◆「ブッ飛んでイスタンブール♪」異国情緒を彷徨う壮大なかくれんぼ、追いかけても追いかけてもこぼれ落ちていく・・女は永久に不滅です! 20 世紀の世界文学を揺るがした革命的なムーヴメント<ヌーヴォー・ロマン>の旗手として知られる、アラン・ロブ=グリ…
◆アカデミー賞での怒りの理由は見れば納得、スパイク・リーの変わらぬ信念と変わらないアメリカに「Do the Right Thing!」「Fight the Power!」 白人至上主義団体「KKK」への潜入捜査を目論むコロラド州初の黒人刑事と同僚の白人刑事の奮闘を描く、まさに…
◆人生・映画の「運び屋」イーストウッド本人そのものの贖罪の物語、最後に咲かせたい人生のひと花とは? 90歳の老人がドラッグの運び屋として逮捕されたというアメリカで実際にあった事件をベースに、クリント・イーストウッドが監督兼任としては実に10年ぶ…
◆こめかみのアップと電話の音だけで、持続する緊張感と観客の想像力をフルに掻き立てる見事な脚本・演出。本当の「guiity」とは? 88分のこの映画の7割が主人公のこめかみのアップで、全編に渡って緊急通報指令室のみで物語が展開し、「電話の音だけで誘拐事…
◆村上春樹の先にあるものを、夕暮れのように全ての境界線を曖昧に染めていく、本当に燃えたのは何? イ・チャンドン8年ぶり待望の作品は、なんと村上春樹の短編「納屋を焼く」の映画化、やはり大傑作だった。単館(東京でも1館)しか公開されてないし、カ…